2020年04月15日

引退ドキュメント-26

40年前の4月15日(火)
この日発売の「女性自身 5月1日号」に、『新連載 山口百恵“引退直前の……”本音ハッピー対談』第1回
作家の阿刀田高さんとの対談が掲載された。

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−抜粋−

阿刀田 ここへ来る途中、霊南坂教会のあたりを通ってきましてね。あそこでなさるんでしょう?
山口  ええ。11月の19日に。
阿刀田 どうですか?
山口  どうですか、といわれても・・・(笑い)。やっぱりたいへんですね、結婚って。
阿刀田 どういうところがたいへんだと思いますか?
山口  結婚するのは2人ですが、それに関係して家族の問題とか、ほかにも結婚までにふまな
    ければならない段階がいろいろとありますでしょう。もっとも、その段階というのは、
    男性のほうがもっとたいへんでしょうけれど。


阿刀田 彼とはいくつちがうんですか?
山口  7つです。
阿刀田 7つちがえば、彼のほうが許容してくれることが多いでしょうね。
山口  (うれしそうに)だからぜんぶ彼に任せています。


阿刀田 いくつのときですか彼と知り合ったのは?
山口  私が15のときに『伊豆の踊子』という映画で共演したのが最初です。
阿刀田 はじめから、このひとよさそうだなと思ったの?
山口  いいえ、はじめは・・・
    そのとき彼は20才を過ぎていましたから、すごく年齢差を感じたんですね。
阿刀田 でしょうね。
山口  だから、話をするのが、ちょっと怖いみたいなところもあって・・・。いま考えると
    やっぱり不思議ですね、こうなったことが。
阿刀田 でも三浦さんと山口さんというのは、ピタッとしすぎてね。まるで芸能誌の表紙を
    見ているようで、われわれとしては、ちょっとおもしろくないんですよ(笑い)。
山口  フ、フ、フ。
阿刀田 そういえば、結婚するだけじゃなく、仕事をすっかりおやめになるんですってね。
山口  はい。
阿刀田 そうですか。やめるんですか。残念だなあ。
    でもなかなかやめさせてくれなかったんじゃないですか?
山口  ええ、周囲のひとたちは、私が一時の感情の高ぶりからいいだしたと思ったらしいん
    ですね。
阿刀田 ええ。で、あなたはどうしました?
山口  決して一時の高ぶりじゃないことをわかってもらえるよう一生けんめい努力して最後は、
    みんなのほうが根負けしたみたいでした(笑い)。
阿刀田 でも、どうしておやめになるんですか?
山口  これは、私の性格なんですけれども、どっちつかずになるのは、イヤですから。
阿刀田 いっそ結婚のほうをよそうとは思わなかったの?
山口  それは、まったく思いませんでした。
阿刀田 だって、結婚って、そんなにいいもんかなあって気がするんだけども、僕は。
山口  私は、結婚するしないということよりも、友和さんとの縁のようなものを大切にしたいと
    思うんです。だから決して結婚したいからやめるということじゃないんです。


阿刀田 ただ、彼にとって、山口百恵を奥さんにするということは、喜ぶべきことかなそれとも
    ひじょうにかわいそうなことか、どっちだろう?
山口  ウーン・・・・。たとえば歌手・山口百恵という意味では、もしかすると私以上に価値を、
    高く評価してくれているかもしれないから・・・・。
阿刀田 なるほど。
山口  でも、本名の山口百恵は、ちっとも偉大でもないしどこにでもいる普通の女の子だから。
阿刀田 そうだね。
山口  そういう意味では、別に喜んでほしいとも思いませんけど(笑い)。ごく普通にもらって
    もらっても、だいじょうぶだと思いますね。


阿刀田 彼といるときは、いつもどんな話をしているの?
山口  バカ話ばっかり。仕事の話はほとんどしませんね。
阿刀田 ラブ・シーンをしたことはあるんでしょう?
山口  あります(笑い)。
阿刀田 どういう感じなの?
山口  映画では、仕事だからなんていっていますけど、それは建て前で、本番は、死ぬほど
    イヤですね(笑い)。
    ラブ・シーンの相手はむしろ、ちょっとぐらい憎らしいと思うひとの方がやりやすいんで
    すね。
阿刀田 じゃ、最近はますますやりにくくなってきているわけね。(笑い)。
山口  ですから、今年のお正月映画のときなんか最高にやりにくかったし、イヤでした。


阿刀田 彼とはちょくちょく会えるの?
山口  会えないときは、毎晩電話で話しています。長いときは、30分も話をすることがあるん
    ですよ。
阿刀田 子供の計画について話すこともあるんでしょう?
山口  そんなあ。それはまだ先のことですから。


阿刀田 やっぱり芸能界に入れますか?
山口  それは・・・本人次第ですね。ただ、なにか楽器を習わせるとか、音楽を身近なものとし
    て育ててやりたいな、とは思っていますけど。
阿刀田 それは、とてもいい。仕事は、いつまでですか?
山口  10月15日までです。
阿刀田 まだまだ、たいへんなわけですね。
山口  ええ。でも、残る半年は、これまでやりたいと思ってもできなかったことを、ドンドンや
    ろうと思っています。


阿刀田高さんから山口百恵さんへ
 まず初めに鼻梁の美しい人だと思った。上品な形を描きながら、冷たさがない。こういう鼻は思いのほか少ない。しっかりした人柄だとは聞いていたが、これは予想どおり。私自身の二十才ごろとは比べるべくもない。十分に成熟した人格を感じさせる山口さんであったが話題が未来の背の君のこととなると、とたんにういういしい少女にかえってしまう。手放しに幸福そうになってしまう。結婚を前にした女性の表情は、どこか酒を前にしたときの飲んべえの表情に似ていて、見ているほうも無邪気に楽しめるところがある。どうぞおしあわせに。



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posted by kayochronicle at 23:00| Comment(0) | 引退ドキュメント